像高 102p

木造釈迦如来立像

 河内長野市岩瀬の薬師寺は、旧高野街道に沿った山裾にほぼ南面して建つ、本堂のみの簡素な寺院である。
 近年融通念仏宗となったものの、本来は密教寺院である。その歴史の詳細は不明であるが、本尊薬師如来立像とその両脇侍と目される不動明王
立像・毘沙門天立像及び眷属である十二神將像12躯、それと大日如来坐像と釈迦如来立像の計17躯の仏像を安置している。その大半が12世紀から13世紀頃の古仏である。
 これまで30数軒の熱心な地元住民により、その法灯が守られており、5カ年計画で全ての仏像修復を進めている。
 今回修復する釈迦如来立像は、体側部が後補に変わっているものの12世紀頃に制作された可能性がある作品である。

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