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奥書院「上段の間」4面 床の間正面 縦 200.5 p 横 387p |
伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)筆
紙本金砂子地(しほんきんすなこじ)著色 |
金刀比羅宮の所有する本図は、明和元年(1764)、伊藤若冲による金刀比羅宮奥書院上段の間の障壁画である。金刀比羅宮第10代別当の宥存(ゆうぞん)は幼少時に京都に過ごし、伊藤若冲に師事したことから、若冲に依頼して障壁画を描かせたといわれている。
格子状の枠の中に整然と配置された総数201点にも及ぶ花卉図は、床の間、周囲の壁、襖全体に広がり、若冲独特の円形の虫食い穴など緻密な描写が見られる貴重な文化遺産である。 経年により一部に亀裂が生じている他、本紙の浮き、剥落が多いので、劣化による損傷を防ぐため剥落止や裏打などを新たに行い、状態を改善する。 昨年度から2カ年の計画で修復しており本年度で完了する。 |