本紙 縦94.0p 横42.0p

絹本著色 閻魔天曼荼羅(えんまてんまんだら)

 真言宗智山派寺院・来振寺が所蔵する閻魔天曼荼羅図は、室町時代の作と考えられる精密な線と金彩を多用した華麗な作品であり、補修銘から元禄10年(1697)には寺に伝来していたことが確認できる。           菩薩形の閻魔天を中心にすえ、両脇に二后、上下に冥神・冥官・眷属を配置する東密に流布した形態でありながら、内区と外区を区切る区画線を設けない天台系曼荼羅との折衷様式が認められる作品である。
 現状は、本紙の折れや浮きが著しく、シミ、虫損も認められ早急な修復を必要としている。


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