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本紙 縦 129.1p 横 52.0〜54.2p |
久隅守景(くすみもりかげ)筆 農耕図屏風 |
久隅守景は狩野探幽の高弟で、探幽門下の四天王の一人と称され(その後破門)、国宝「紙本淡彩納涼図」等傑作を残しているが、元禄頃(1700年頃)まで在世したというのみで、詳細は不明である。
狩野派は当時師法から一歩も出ない形式化した画風のものが多かった。その中にあって守景は、狩野派の手法にとらわれず、自由にのびのびと大和絵や南画の手法をとりいれて、写実に根ざした独自の画風を創造した。 この農耕図は、四季の移り変わりの中で勤勉に働く農民たちの活き活きとした姿を描いたもので、守景のもっとも得意とした画題である。 本紙は、傷の程度に差はあれ各面とも虫食い、上擦れ等の損傷があり早急な修復が必要。昨年度始めた修復は本年度で完了する。 |