|
阿弥陀如来 像高 79.0cm |
木造阿弥陀如来(あみだにょらい)及び両脇侍菩薩立像 |
向福寺(こうふくじ)は弘安5年(1282)の創建、開山は一向上人と伝える。一向上人は、時宗の開祖一遍上人同様、各地を遊行回国し、踊り念仏を修した(一向宗は江戸時代に幕府により時宗に統合される)。本三尊像は時宗向福寺の本尊として伝来した阿弥陀三尊像である。各像はいずれもヒノキ材、割矧ぎ造り乃至寄木造りで、玉眼を嵌入する。表面は3躯とも頭髪を彩色、他は金泥塗りとし、着衣部には切金文様をほどこしている。現在、3躯ともに胎内銘の有無は確認できず、作者、制作年代を語る資料はないが、鎌倉市内における中世の阿弥陀三尊像の貴重な遺例であるとされる。 |