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書画押絵貼屏風二曲一隻 |
盛合家(もりあいけ)住宅所蔵調度品(じゅうたくしょぞうちょうどひん) |
盛合家は宮古市津軽石の旧家で、三陸海岸の漁業・交易を中心に酒造業・金融業によって隆盛をなした商家の代表的な存在である。江戸時代後期の当主は書画や漢詩を愛好し、襖、屏風、掛幅などの書画作品が所蔵されていたが、東日本大震災の津波によって水損被害を受けた。これらの書画作品は、三陸地方の歴史と文化を語る上で欠くことのできない重要な作品群である。 修復対象は、化政文化期を代表する書家で儒学者の亀田鵬斎(かめだぼうさい)(1752〜1826)による漢詩襖4面、馮鏡如(ふうきょうじょ)(1822〜1894)筆の書、谷文晁(たにぶんちょう)(1763〜1841)画による書画押絵貼屏風二曲一隻と、中林竹洞(1766〜1853)、滝沢馬琴(1767〜1848)らの落款・印章を残す扇面貼交屏風(せんめんはりまぜびょうぶ)六曲一双等計5点。 東日本大震災で床上浸水し、応急措置は施したものの、水損による汚れ、カビ痕の付着やシミなどの汚損・損傷が進行している。4ヵ年計画(当初3ヵ年計画)で修復を行っており、本年度で3年目となる(住友財団としては2年目)。 |