「達磨図」              「竹・乗龍観音・梅」
 (縦135.0cm 横45.7cm)      (各幅 縦97.3cm 横44.8cm)

紙本墨画 「達磨図」、紙本墨画「竹・乗龍観音・梅」

  大雄寺は、歴代の領主大関氏の菩提寺として、領主の庇護を受けていた曹洞宗の寺院。本図は、江戸時代に来朝した中国明代の禅僧、東皐(とうこう)心越(しんえつ)(1639〜1695)が描き賛を付した4幅の絵画。
 達磨図は、箱書から貞享元年(1684)2月、黒羽藩五代藩主大関増栄(1639〜1688)によって同寺に「寄附」されたことが判明している。また「竹・乗龍観音・梅」の3幅は、心越が大雄寺を訪れた元禄6年(1693)7月以降に、寺の総門に掲げられている扁額などとともに制作された。
 心越は、明末清初の混乱期に日本へ渡航し、曹洞宗寿昌派の祖と位置づけられる高僧で、書画・篆刻・琴・医術など当時の中国の様々な文化を日本に伝えている。
 現状各幅ともに、本紙の折れ、しみが目立ち状態は極めて悪く、表装裂の摩耗も目立つので適切な処置が必要となっている。

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