如来形坐像 像高 148.4 p

  木造如来形坐像・菩薩形立像2躯

 近江守山の東福寺は、後白河法皇(ごしらかわほうおう)の病気平癒を祈る「七仏薬師法(しちぶつやくしほう)」を修するため創建されたと伝える。
 本堂内陣には2躯の如来坐像(うち1躯が今回修理像、もう1躯が重要文化財木造薬師(やくし)如来坐像)、および2躯の菩薩立像(うち1躯が今回修理)を安置する。いずれも平安末期から鎌倉初期の制作で、創建の寺伝にほぼ符合する年代観を示し天台文化の貴重な遺宝である。
 後補台座の構造的欠陥が原因で菩薩立像が自立できず、近時後倒れに傾き壁にもたれかかる状態になっている。如来坐像にも鼠害穴(そがいけつ)や矧目(はぎめ)の弛緩が見受けられるため、本年度から2ヵ年計画で保存修理を実施する。

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