(像高 133.0p)

木造僧形倚像 (そうぎょういぞう)

  南北朝期には肥後時宗派の中核的な寺院であったと考えられている願行寺には、阿弥陀三尊像などのほかに、2躯の高僧像(伝他阿(たあ)上人及び伝其阿(ごあ)上人像)が伝えられている。
 特に修復対象の願行寺開基伝他阿上人像は、傷みが著しく、寄木の矧ぎ目がはずれ、玉眼は失われ、彩色も剥落しているが、顔や手足など肉親部の彫技は写実的かつ手馴れていて、願行寺開創期の都仏師の手になるものとみられ、熊本における希少かつ優れた時宗関係文化財として貴重なものである。
 離脱した部材の結合、朽損部の強化、欠損部の新補等の修復を行う。

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