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法華経絵巻
山水図 |
紙本著色 法華経絵巻(ほけきょうえまき)及び |
法華経絵巻は『法華経』の経意絵の一つであり、本作は鎌倉時代前期(13世紀)に遡る貴重な遺例である。もとは『法華経』二十八品に開経の「無量義経」、結経の「観普賢経」を具えた大部の作品だったと推測されるが、本作のほかに現在は京都国立博物館、畠山記念館(荏原製作所の創業者畠山一清氏が創設した美術館)に所蔵される各1巻の合計3巻のみが伝存する。その中で、平明な詞と清明な絵とを用いて分かりやすく『法華経』を説明する本作は、きわめて重要な作品である。
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