2号甕棺下甕                                     3号甕棺上甕

高さ  92.2cm                   高さ  71.3cm

口径 53.4cm                  口径 53.4cm

吹上遺跡出土品(ふきあげいせきしゅつどひん)

 吹上遺跡は大分県日田市北部の吹上原台地に所在し、県史跡に指定されている。1995年度の調査で、弥生時代(紀元前3世紀〜1世紀)の有力者の墓とされる甕棺墓(かめかんぼ)7基、木棺墓3基が見つかった。副葬品からは、銅剣や銅戈(どうか)などの武器類、貝輪、勾玉などの装飾品が多数出土し、そのうち577点が2010年に重要文化財に指定された。
 覆口式の棺の外に甕を被せて副室状の構造を持つ4号甕棺墓のゴホウラ貝輪15点は男性の右手に、5号甕棺墓のイモガイ貝輪17点は女性の人骨に着装されており、いずれも着装状態で発見された稀有な事例といえる。
 出土品はいずれも長期保存のための修理が必要である。今年度は、2号、3号などの甕棺を修復する予定である。
 修復は8ヵ年計画で実施しており、本年度は、出土品全体の修復計画の5年目となる。


Copyright (C) The Sumitomo Foundation. All Rights Reserved.

前ページに戻る