阿弥陀如来坐像                       不動明王立像
     像高 85.8cm                        像高 73.7cm

木造阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)他3躯

 大分県竹田市の南東部に位置する山田地区にある阿弥陀堂には、2組の仏像が伝存している。一つは、阿弥陀如来坐像と観音菩薩立像であり、いま一つは、不動明王立像と天部形立像である。前者は平安時代後期の作品であり、後者は鎌倉時代後期の作例である。さらに、前者は浄土教信仰を、後者は天台宗信仰を背景として制作されたことが考えられ、当地における多様で多彩な仏教盛行をうかがうことができる。
 4躯ともに、虫損、朽損が著しく、頭部随所で彫刻面が損傷し、後補漆箔が広範囲に剥落している。また各矧ぎ目に打ち付けられていた鉄釘・鎹が腐食し、ゆるみや、欠失、脱落など著しく損傷しているため、早急な修復が求められる。
 修復事業は4ヵ年計画で行い、本年度が2年目となる。


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