韮山代官江川家関係資料(にらやまだいかんえがわけかんけいしりょう)
幕末期の江川英龍(1801〜1855 太郎左衛門)を代表的人物とする江川家は、中世領主の系譜を引き、伊豆韮山屋敷を本拠とし、江戸中後期は代官職を世襲した。 江川家関連資料は総数約7万点に達するが、そのうち韮山代官江川家関係資料38,581点、江川家関係写真461点が重要文化財に指定されている。江川家関係資料は、古文書、書画、典籍(和書、漢書、洋書)、工芸(陶磁器、漆器等)、染織、武具類など、膨大で広範囲の学術的価値の高い資料群である。 今年度の修復対象は、谷文晁画、松平定信賛の「蕃船図」など江戸時代の絵画、書跡であり、いずれも虫損が著しく、経年による糊の劣化、剥離、剥落が進行し、また折れも多い。第1期5ヵ年計画での修理事業を今年度から開始する。