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赤松麟作(1878〜1953)は岡山に生まれ、明治32年、東京美術学校を卒業した洋画家。在学中は黒田清輝に師事し、同34年に「夜汽車」により白馬賞を受賞、画壇に登場した。黒田に学んだ外光派風の明るい色調による人物画や風景画によって知られ、その堅実で慈味深い作風は定評がある。「土佐堀川」は麟作の前期の代表作であり、同時に大正中期の洋画の雰囲気を持つものである。また当時の大阪土佐堀川の情景をよく伝える作品としても貴重である。 先の阪神大震災で額装を破損し、キャンバス本体にもひび割れなど損傷を受けた。 |