トルコ共和国カマン・カレホユック遺跡における遺構保存

 カマン・カレホユック遺跡は、トルコ共和国のほぼ中央に位置する径280m、高さ16mの丘状遺跡で、「文化編年の構築」を主目的として1985年に予備調査を行い、1986年以来本格的発掘調査を行っている。
 中近東には無数の丘状遺跡が点在し、現状では発掘された遺跡の多くが放置されたままになっているが、同研究所では、当初より遺跡周辺に植林し、その木材と現地で入手可能な資材と技術を活用して発掘終了後の遺跡に屋根を架けている。この保護屋根により貴重な発掘区とその断面は保存され、その考察を通じてアナトリアの約4300年の文化編年を構築している。本件助成は、保護屋根設置に必要な資金を支援する。

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