ペンシルベニア大学考古学人類学博物館(アメリカ)

考古学的絵画の修復

 ペンシルベニア大学考古学人類学博物館は、ペンシルベニア大学に附属し1887年に設立された博物館で、大学がこれまで発掘してきた遺物を含め世界中の文化財を約100万点所蔵している。アジアセクションには、約25,000点の所蔵品がある。
 修復助成対象は、明治から昭和期にかけ活躍した洋画家、2代目五姓田芳柳(ごせだほうりゅう 1864-1943)の作であり、石器や土器、銅鏡など考古学的に重要な対象が描かれた4枚の水彩画である。帝国博物館(今の東京国立博物館)が1893年のシカゴ万博に出展したものを入手し、全部で16枚所蔵している(2020年度6枚、2021年度6枚を助成し、今回は最後の4枚が対象)。
 現状、深刻な染みのため画像が不鮮明な状態となっており、修復の緊急性が高い。修復は、フィラデルフィアにある専門の修復センターにて行われる。

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