ヴェリキ・クルチミル昇天聖堂(セルビア)の壁画修復

 ヴェリキ・クルチミル昇天聖堂は、セルビア第3の都市ニシュにある、1629年に建設されたといわれる聖堂で、ポスト・ビザンティン美術に属し、1970年同国の重要文化財に指定されている。建物内部に、16世紀の終わりから17世紀にかけ制作された伝統的なフレスコ画が存在している。同聖堂は、現在も毎日曜日に地元セルビア正教徒による礼拝が行われている。
 壁画は、これまで予防措置が主体で全面修復されておらず、多くの風化、損傷がみられ、状態が悪く、不純物の除去、傷・穴の補填、補彩等を施し、当初のフレスコ画に近づけてより良い状態で将来に残すことを目指す。修復は、ニシュ文化財保護研究所が行う。

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