後期青銅器時代のバズギル(イラン)出土の青銅器群の保存修復

 イラン北東部の村バズギルにおいて、2001年、住民により紀元前10世紀頃の後期青銅器時代の金属製遺物が大量に発見された。
 修復助成対象は、これまで発掘された約750点の青銅器群で、当時の製造技術や流通を知り得る貴重かつ考古学上重要な遺物である。武器、容器、金属加工道具、農具など多岐にわたり形状、大きさは様々である。
 現状は、腐食生成物の発生や土・塩類の付着があり、なかにはブロンズ病(内部での腐食が進行し、スポット状の白緑色の錆が発生する)といわれる進行性の錆もある。破損、欠損、亀裂が生じやすい脆弱な状態となっているため、保存修復が急がれている。

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