ファヤズ・テパ仏教遺跡(ウズベキスタン)出土壁画の保存修復

 ファヤズ・テパは、ウズベキスタン南部アフガニスタン国境に近いテルメズ近郊にある1〜3世紀頃に隆盛期を迎えた仏教遺跡である。
  修復対象は、4世紀頃に製作されたと考えられている男性供養者を描いた壁画である。1970年代に遺跡内の祠堂で発見されたが、壁から剥ぎ取られ適切な保存修復処置がなされないまま収蔵庫で40年以上保管されており、全体的にかなり脆い状態で発見時の強化処置の樹脂の影響もあり彩色面が変色しているため、修復が急がれる。
 3年間で10点の壁画断片を修復する計画であり、3年目の今年度は10点の壁画断片のマウント処置(支持体に装着する処理)を行う予定。修復は、ウズベキスタン科学アカデミー考古学研究所が行う。

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