オーバリン大学アレン記念美術館(アメリカ)所蔵
伝狩野山楽(かのう さんらく)筆「猿回し図」の修復

 アレン記念美術館は桜美林大学の校名の由来となったオーバリン大学に付属する1917年に設立された美術館で14,000点以上の美術品を所蔵している。
 修復助成対象「猿回し図」は、狩野永徳の養子であった狩野山楽(1559〜1635)の作品と思われる。注意深い構図と巧みな筆使いは狩野派の水準の高い作品であることを表している。
 1912年にフリーア氏(ワシントンDCのフリーア美術館創設者として有名)から寄贈されたが、以来修復の記録がなく、現状は、折れ、ひび、汚れ、変色、虫食い、表装裂(キレ)の浮き、軸首の欠落等、展示が不可能なほど損傷が激しく修復が急がれる。修復作業は、ワシントンDCの日系の修復所で行われる予定。

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