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ベトナム国立歴史博物館所蔵 漆絵の修復 |
ベトナム国立歴史博物館は、1910年に設立されたフランス極東学院博物館を母体とする博物館で、全国各地からの出土資料や、阮王朝の遺品をはじめとする膨大なコレクションを有している。 修復対象である漆絵は、ハノイの古刹ハム・ロン寺に伝来した仏教絵画で、上段には蓮の台座に光背を背負った仏様、中段と下段には3体の仏様とその従者達が描かれており、同博物館のコレクションの中でも類例の無い貴重なものである。 残念なことに、支持体の板には大きくひびが入り、釘で打ち付けられた後補の桟木が悪影響を及ぼしているため、適切な処置が急がれる状態にある。 |