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ハーバード美術館(米国)所蔵 伝武蔵法眼筆「融通念仏縁起絵巻」(2巻)の修復 |
融通念仏縁起は、融通念仏宗の開祖である良忍上人(1073〜1132)の生涯と浄土への往生、病気平癒、安産等、念仏によるご利益を説いたもの。 この絵巻は、鎌倉時代末から室町時代にかけて広く伝写されたもののひとつで、良忍上人が阿弥陀如来の教示を受け念仏することにより功徳を普く行き渡らせることを意味する融通を行う様が、明るい彩色で、やや戯画的な人物描写の特徴をもって鮮やかに描かれている。 現状は、湿気によるシミやカビ、縦折れ、虫食い、色落ちなど経年による劣化が目立っており状態は良くない。修復期間は2年、修復作業は日本で行われている。 |