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米国NYバーク財団所蔵「熊野縁起絵巻」(3巻)の修復 |
「熊野縁起絵巻」は、中国宮廷内での確執を避け、大王と王子達一族が日本に飛来し、熊野三山の諸社に祭られたという奇異な物語を描いたもの。 作者は特定できないが、画法から推測すると17世紀初期の狩野派の画風を学んだ作家と思われる。「熊野縁起」を主題とした絵巻物としては現存する最古の作品であり、芸術的・歴史的価値の高い貴重な作品である。 3巻とも大小の折れと破損傷が甚だしく、旧修理方法が不適切であったため損傷が進んでいる。特に、巻首、巻末部の損傷が次第に悪化しており、直ちに恒久的修復作業が求められている。修復は米国にて行われる。 |