シアトル美術館(米国)所蔵「鹿島立神影図」の修復

  シアトル美術館は、1933年に設立され世界中を網羅する約2万5千点の美術品を所蔵しているが、その中でも7,000点以上が、日本・東洋美術コレクションである。
  修復助成対象は、「春日曼荼羅」の中のひとつである白髪・老相、笏を執る貴人が白い牡鹿に騎乗する姿を現した「鹿島立神影図」(作者不詳、掛幅、絹本著色、南北朝時代)。春日曼荼羅の中でも古作に属し、しかも大規模な記念的作品であると考えられている。
  現状は、画絹が摺れ、顔料に剥落の危険性が極めて高い状態にあり、修復の緊急性が高い。修復作業は、サンフランシスコ近郊の日系の修復所が担当する。 

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