ベルリン東洋美術館(ドイツ)所蔵 「豊干に虎・雲龍図」の修理

 本図は、江戸時代狩野派を代表する狩野探幽が、当時の画家としての最高位である法印に叙せられる直前の数え年61歳の時に描いた作品である。雲龍は探幽が得意とした画題であり、本図は中国唐時代の奇行で有名な禅僧である豊干と虎を中幅に、雲龍を左右幅に添えて描かれている。
 探幽の筆になる雲龍図障壁画は数多く遺っているが、この三幅対も掛幅に描かれたみごとな一作例である。
 掛幅3幅を昨年度より日本で修復しており、本年度で完了する。

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