エジプト国イドゥートの地下埋葬室壁画の修復

  この地下埋葬室壁画は、古代エジプト古王国時代末、紀元前2360年ごろに制作されたもので、エジプト最大の墓域サッカラの中心にある。イドゥートは王の娘と呼ばれ、壁画も一級である。ところが、サッカラ・ギザ地域では母岩の状態が悪いにも拘わらず、何らの保存修復処置もなされてこなかったため、壁画の剥落が進行している。
 本事業は、日本、エジプト、欧米式のポーランドの技術を結集し、埋葬室壁画を新しい技術によって修復しようとするものである。壁画をはぎ取る必要があるが、布海苔と和紙(レーヨン)による表打ちという日本の技術を用いる。修復は4年間の予定である。

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