シアトル美術館(アメリカ)所蔵月下竹林図屏風の修理

   一双の本屏風は、長くシアトル在住の個人の手許に置かれていたが、2002年当館に寄贈されたものである。
 本屏風が示す大和絵の様式は16世紀前半にまで遡りうるもので、室町時代大和絵系屏風の貴重な優品である。在外に発見された本屏風は、この分野の研究に新たな知見をもたらす作品としても注目される。
 老朽化、虫害、亀裂、摩損による損傷ばかりでなく、以前に施された劣悪な修理の影響により、展示、保存に耐えない状況にあるため、2年間の計画で修復を行う。

Copyright (C) The Sumitomo Foundation. All Rights Reserved.

前ページに戻る