トルコ共和国カマン・カレホユック遺跡出土遺物、遺構
保存・修復(継続)

  トルコ共和国のほぼ中央部に位置するカマン・カレホユック遺跡は、径280m、高さ16mの丘状遺跡で、オスマントルコ時代から銅石器時代まで遡る6千年の文化が重層している。1986年以来、発掘調査を北区で行っているが、毎年発掘調査終了後、北区全体を覆い、出土した 遺物、建築遺構、文化編年構築に最も重要な断面の保存を行ってきた。当初は、ビニールシー ト、テント等の方法でそれらの保存を試みてきたが、第六次発掘調査(1991年)以降、発掘区の 拡大で鉄骨、木材、トタンを主体とする資材で保護屋根を架ける方法に変更し、遺物、遺跡保存に大きな成果を挙げている。本事業を行うにあたって、保護屋根の資材を遺跡近郊で容易に入手できること、アナトリアの他遺跡にも応用できることに基本を置いている。

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