(本紙 縦88cm  横27.9cm)

八幡社頭曼茶羅

京都国立博物館に寄託されている栗棘庵所蔵の「八幡社頭曼茶羅」は、八幡社の社殿のみを正面から描いた珍しい図様の垂迹画(すいじゃくが)である。
彩色は明快で、筆致や形体表現にも破綻がなく、鎌倉時代後期をくだらない制作とみられる。
しかし、絵絹の浮きや絵の具の剥離がひどく、軸の開閉にも困難をきたしている。今回、本紙部分を全面的に修復し、表装もあらためる。
現在は京都国立博物館に寄託中で、修復後は、一般的観覧のみならず垂迹画研究にも資するものと期待される。

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