衣桁(写真奥) (奥行40cm 幅191.5cm 高157.5cm
大阪市立美術館所蔵 カザールコレクション漆芸品
本器は旧岡山藩主池田侯爵家に伝来した江戸時代(18世紀)の大名婚礼調度の一具である。総梨子地に枝垂桜(しだれざくら)と八坂神社の守り札を紋章化した池田家の紋章、祇園守紋(ぎおんまもりもん)が金銀蒔絵と金銀平文(ひょうもん)で表される。
 大阪市立美術館には本器を含め13件の同一意匠の調度が保管されており、江戸時代の大名婚礼調度を考える上で貴重な資料である。
現状は、木地が収縮、金銀平文が剥離、また平文周辺の漆塗膜の剥落など損傷が著しい。
修復は、剥離した平文を安定させ、再剥落を防ぐ。

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